児童文学と工芸に携わる夫妻と3人の子どものためのこの家は、北側を 玉川上水に沿って建てられている。彼の言う第1の様式の後期にあたる 作品で、代表作とも呼べるこの「白の家」は、雑誌発表された際、白い 空間には何の意味も見出せないという批評があったが、その後の建築の シーンはこれらを黙殺していった。彼が抽象した日本的なるものの現代 の表現として、この住宅は彼の仕事の中で、内外の最も強い指示を受け た作品のひとつとなっている。