アアルトは、その建築上の構成において、極端な繰返しや規則性を避け、また直交座標からの逸脱や対角状のアプローチを援用することで、種々の形態の持つ三次元性や柔軟性を強調している。アアルトの構成は、無数の主題、発見、気まぐれ、即興演奏などから織られた豊かなパターンをなす。
最初期の論文で、建築における一つの支配的アイデアと、論理的推敲に基づくアプローチは、即興を排除してしまい、設計プロセスの終端に向かうにつれて選択の可能性を減少させるのではないかと考えた。
<余りに極端に推し進められた体系的な方法はほとんどみな、生命の持つ自立的な諸力を滅ぼし、かつ枯らしてしまいがちである。>