

アフリカ、中南米、中近東をはじめとするヴァナキュラーな居住
地の現象学的研究を踏まえて、都市や建築を考察している。
かつてル・コルビュジェたちは「機械」とは何かを建築的に考察
した。その結果、近代の建築家たちはフィジカルな身体の内部に
みられるような現象、互いに連結した事象間の関係に関心を払っ
た。今日、彼の興味の対象は分離された事象間の関係性にある。
分離された事象があくまで分離されていたとすると、「差異」だ
けが記述されるにとどまる。この分離された事象を連結してゆく
事象と捉えるのが意識の働きである。さらにこの意識と建築をつ
なぐものがあるとすれば、それは空間の性質を表す概念である。
彼が考えるところ、その概念を〈様相〉と言う。
□主な作品




