このプロジェクトは1960年に磯崎が提案したジョイント・コア・システム(新宿淀橋
    浄水場跡地再開発)をもとにしたコラージュである。一見無関係に見える異質の相が
    発生しては消滅するといった、常に完成された全体像を持つことがない都市像を廃虚
    というかたちで象徴的に見せた。
    「ジョイント・コア・システム」ではエレベーターなどのインフラストラクチャーが
    一本のシリンダーが収納され、各々が水平層で連結し磯崎の一連の「空中都市」の
    最もベースとなった計画である。
    この計画で注目すべき点は、後に「見えない都市」で展開する、固定的な実体を持た
    ない未来都市を東京に提示したところある。