作者の生まのイメージが反映するようなあらゆる痕跡を、 作図していく手続きから消去させていくためのひとつの 手法である。 射影するとは、次々に虚像を生み出していくことでもあ る。物体を表面を鏡のように磨きすまして、他を写し出 すことでしか存在を認知できなくなったり、塗料などの 薄膜で自然のままであった質感が徹底的に隠蔽する。こ のような手続きで処理することによって半自然化し、射 影の枠の中に封じ込めることで、この手法の意図がより 明確になる。