具象性から生まれた光のイメージ(直線的方向性 )により3個の立方体を重合し、さらに直方体を 付加することで、垂直への方向性を強調する。こ の操作によって失われたミニマリズムの変わりに 十字架を付加することで、その図形モデル自体が ミニマリズムにとって変わる媒体となり、同時に 骨格となる。これらにより具象性を含んだ建築の 基体・骨格が構築される
ヴォリュームをより純粋な幾何学形態として捉え ることで、空間に対する認識を深める。また、全 体に秩序が現れ、この時点から建築として認識さ れる。
自然の導入・聖なる空間の演出によって出来た、 光の十字架のある礼拝堂に奥行きのある空間を演 出し、十字架に対する方向性を強調するため階段 とL字の壁を配置する。また、礼拝堂とエントラ ンスとを明暗に分けることで空間体験に裏切りの ドラマを孕ませ、光の十字架をより印象づけ神秘 的なものとしている。
3個の立方体フレームは礼拝する空間となる。光 に限定された自然を十字架によって切り取り、空 間を内包する。その移ろいゆく光の変化によって 時間の推移を体感し、自然と聖なるものを認識す る。