いくつもの顔を持つ「ル・コルビュジェ」を語るにはあまりに多
くの切り口があるが、中でも、近代という時代と建築の世界を結
びつけた「機械美学」は、彼の鋭い洞察力と時空を越えた広い視
野から生まれた新しい建築の見方である。

  「建築は電話機の中にも、パルテノンの中にもある。」
                (「建築をめざして」より)



        「電話機」は近代技術の象徴の一つであり、ギリシャのパルテノン
        神殿はコルビュジェが建築の美しさを語る上での規範となるもので
        ある。時代も文化も異なるこの2つの項目を彼は「機械」という媒
        体で結びつけたのである。

          

     □主な作品