ミースの空間は、閉じた箱の解体から、フランク・ロイド・ライ
トの影響を受けたと思われる流動する空間、空間の用途を限定す
る要素の排除とグリットに基づく要素配置から生まれる均質空間
へと、年を追うごとにユニヴァーサルスペースへと変化している。
空間の用途を決定してしまう諸要素を排除し、その限定された要
素により構成される均質で、用途に対し柔軟な空間であるユニヴ
ァーサルスペースは、20世紀の初めあたりから要求されはじめ
た事務所空間のために提案された空間であるが、ミースは、その
空間の性格が美術館や他の多くの建物に適応できる普遍的な空間
であると考えた。


          

     □主な作品